負動産と腐動産、競売で落札されなかったらどうなるのか?
仕事の中心は競売になってしまった不動産物件を訪問することが起点になるわけですが、所有者の方とお会いしてお話すると一定の割合で不動産ならぬ負動産や腐動産に遭遇することがあります。
帳簿上は資産になっていますが・・
傷みが激しく家屋の資産価値はゼロに等しくリフォームするとしたら最低限売却できる程度のリフォームでも百万円単位の出費が必要になり、リフォームするにしても解体して更地にするにしても土地の資産価値以上に費用がかかってしまうような場合があります。
そんな状態になってしまいますと売却する事もままならず、それでも固定資産税はかかりますし、そんな状態でもまだ住宅ローンの支払が残っているケースも少なくないのです。
さて今回のテーマはそんな負動産と腐動産が競売で落札されなかったら?について書こうと思います。
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不動産競売で落札されないケースは地域差が大きい
家そのものの状態もそうですし周りの地価や環境によって地域差や個体差がありますが、最近の話題ですと千葉県で台風やそれに伴う水害被害が大きかった地域も入札者が出てこないケースが増加していると思います。
それは単に価格設定を低くすれば売れると言った問題ではなく、火災保険を引く受けてくれる保険会社がいないので購入しても保険に入れない事になってしまうからです。
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競売で落札されなかったら?
その場合は特別売却と言われる制度に移行することになります。
簡単に制度を説明しますと裁判所が提示した金額以上であれば、先着順(早いもの勝ち)で購入できるようになります。
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特別売却でも買い手が現れなかったら?
債権者の意思によりますが価格を下げて改めて競売を公示する事が出来ます。
これは3回まで競売→特別売却を繰り返すことが出来ます。
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最後まで買い手が現れない負動産と腐動産
これは社会問題になりそうな気がしますが、買い手が現れないつまり資産価値がマイナスだと市場に評価された不動産であっても所有者は所有権を放棄することが出来ず、固定資産税支払の義務はなくなりません。
またこのようなケースの場合の自己破産(基本的に不動産などの資産を所有している場合は自己破産が出来ない)についても明確なスールを少なくとも私は確認できていません。
そのまま住み続けたい方にとっては競売で処分されない状態はラッキーなのかもしれませんが、マイナスの状態であることは間違いないと思います。
これといった有効な解決策は有りませんが、早め早めに打てる対策を立てて行動していくしか無いと思います。
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